光のおとずれ 編集後記 令和元年12月

光のおとずれ 編集後記 令和元年12月

★ 11/14 ~ 15、令和の御代の「大嘗祭( だいじ ょうさい)」が恙なく斎行されました。皇居東御苑 に建てられた「大嘗宮( だいじょうきゅう)」で、 身を浄め純白の御祭服をお召しになられた天皇陛下が、全国を代表した悠紀田( ゆきでん)・主基田 ( すきでん) の両斎田から収穫された新穀など、様々 な神饌を天照大御神を始め天神地祇にお供えし、 国家国民の安寧と五穀豊穣を祈られ、神様に捧げられた神饌を陛下ご自身も召し上がる儀式です。 過去戦国時代などの混乱期には、大嘗祭が221 年間中断した時期もあり、大嘗祭を挙行できなか った天皇は「半帝( はんてい)」と呼ばれたほど、 最も大切な「御一代一度」の重儀( じゅうぎ) と言 えます。実は、平成の御代の大嘗祭が中止の危機 にあったことを皆さんはご存知でしょうか。当時 政府は、宗教色のある大嘗祭は憲法の政教分離の 規定に違反する恐れがあるため、公費である「宮 廷費」からの支出はできないとの判断があったの です。しかし、昭和天皇のご平癒を祈って皇居前 に大勢の国民が列をなし、ご平癒祈願の記帳所が 全国に設置され署名が1千万人に達しました。そ れと共に、大嘗祭の伝統を守るべきとの請願署名 も6百万人に及んだとのことです。皇室を敬愛す る国民の声は政府を動かし、政府は大嘗祭を皇位 継承儀礼に伴う皇室の「公的行事」として、「宮廷 費」からその費用を支出することを決め、平成の 御代の大嘗祭が無事斎行されたのでした。

 

★大嘗祭は果たして皇室の私的行事なのでしょう か。天皇が天照大御神、天神地祇の神々に新穀を お供えし、国民を代表して五穀豊穣に感謝して国 家国民の安寧を祈られるのです。国と国民のため に祈られる天皇の祭祀が私的行事であるはずがあ りません。中には共産党のように、宗教色のある 大嘗祭は憲法の政教分離の原則に違反するとの理 由から、大嘗祭への参列をしない政党もあります が、あまりにも杓子定規の間違った解釈と言えま す。天皇の本質は「祈り」であり、天皇のお務め である宮中祭祀は年間20 数回に及びます。しか もその祈りの内容は国家の安泰、国民の幸福であ り決して私事ではないのです。だからこそ、歴代 の天皇を国民は敬愛し支えて来たのであり、天皇 と国民が共に歩み長い歴史を紡いできたのが日本 なのです。祈りこそ天皇の本質的、伝統的役割で あるとの日本の国柄を踏まえた解釈をしなくては、 日本の憲法とは言えません。ともあれ、令和の御 代の大嘗祭が恙なく斎行され、今上陛下が名実共 に第126 代天皇となられましたことを心よりお慶 び申し上げます。令和元年も間もなく終わろうと していますが、来年も神様に祝福された素晴らし い年となることをご祈念申し上げます。( T )

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