光のおとずれ 教化部長 令和3年2月

「日本建国の神話に学ぶ」

生長の家宮城教区教化部長 松田正道


▶常日頃より人類光明化運動・国際平和信仰運動、そして自然と共に伸びる 運動実現に向けて、挺身・致心・献資の尊い功徳を積まれます宮城教区の会 員・信徒の皆様、ありがとうございます。

▶先日、書店であるエピソードが 書かれた書籍を見つけました。それは日本の文筆家・有田英光氏がフランス ・パリに滞在中、オペラ座にバレエを見に行ったときのこと・・・ロビーで何 気なく目をやると和服姿の一人の日本人女性。その袂たもとからハラリとスカーフ が床に落ちました。たまたまその横をすり抜けようとしたフランス人女性がそれに気がつき拾い上げ、和服女性に手渡しました。日本人女性は「ありがとうございます」と会釈をしながらそれを受け取りました。とっさのことで、 相手の親切さに日本語でしか御礼を言えなかったのでしょう。でもそこには 如何にも日本女性らしい気品が漂っていました。するとフランス人の女性は 「何でもないことですわ、お気に留めることでもございません」と丁寧なフ ランス語で答えました。この光景を目の当たりにした有田氏は「お互いに言 葉の意味はわからなくても、二人の心はしっかりと通じ合ったのではないか」 と語っています。このように、国や民族が違っても、私たちはお互いの言葉 の垣根を越えて、笑顔などの表情や心の内にある思い等が通い合うものです ね。

▶話は変わりますが現在、山形教区では教化部で日常的に開催している 「先祖供養祭」等の祭式で奉仕される神官が殆ど不在となっています。これまで長年に亘って奉仕くださった方が、最近体調不良を訴えられ登壇することが難しくなりました。将来の人財育成も視野に入れて神官としての努めを学ぶための「神官研修」を実施しています。

▶神官には避けて通ることが出 来ないのが、その作法です。国学者の青戸波江氏(芝大神宮社司・国学院大学教授。神社祭式作法の権威。宮内庁嗣官・青戸建庭氏の四男。 73 歳没)は、 神官としての行事所作(作法)について次のように教えています。

祭るべ き神に心をまづよせて、身のふるまひは後と知るべし。身のことは忘れよとにはあらねども、心は神にもはらなるべし
(筆者注釈・・祭式の時は、祭る べき神様に先ずは心を振り向けて、立居振舞など作法は後に考えよ。身のこなしのことは忘れなさいと云うのではないけれども、それよりも心は唯ひた すらに神様に振り向けることが大切です)

▶先出の日本女性・フランス人女性の言葉を越えた心の通い合いにも通ずる「心」がこれほどまでに端的な歌で表現されるとは。たしかに青戸氏は神官作法についての所作を教えるために書いた歌であるにしても、日本人の神を敬う心意気を見事に表現していま す。小職もこの歌にあるように神への心を学び、神様への祈りを「中心座」 に置いてこれからの座作進退等の所作を研鑽して参りたいと思います。

▶と ころで常に神様に心を振り向けることに思いを馳せてみると、神様を常に「中 心座」に置いて、国の営みを続けてきた日本の国体(国家の状態・国家体制) は、見事としか言い様がありません。だからこそ日本は、何と2681年という長きに亘って万世一系・皇統連綿として永続し現在に及ぶという、世界でも希有けうな天皇を中心に戴く国家なのです。神代の時代に夢と希望をもって 日向国ひゅうがのくに(現在の宮崎県)から、船団を率いて葦原中津国あしはらなかつくに・橿原かしはらの地(現在の奈良県)へと東征した話は「神武東征神話」として広く世に知られています。 この中に種々の苦難を経て進む様子が描かれています。一行は浪速国なみはやのくに(現在の大阪市)に辿り着き、そこから陸路を進んで大和へ向かおうと考えていま したが、土地の豪族ナガスネヒコの猛反撃を受けることになるのです。長兄の五瀬命いつせみのみことは敵の矢を受け最期のひと言「太陽を前にして弓を射た。これは日の神の子 ・ 孫 ・ にあたる吾等が、日(太陽)を前にして戦うのはよくない」と発し、 この世を去ります。そこで紀伊半島を周り熊野の地に入って、太陽を背にし て(味方にして)前進すると、思うように多くの人達が味方となって、遂に 橿原かしはらの地に辿り着き、初代天皇の御位みくらいに就かれたのが神武天皇(大和磐余彦やまといわれひこ之命)なのです。

▶昨今の日本、否全世界のコロナ禍の情勢を鑑みるに、この神話は単なる神代の世界の寓話とはとても思えないのです。何故でしょう。 私たち人類は、他の動植物・鉱物などと共に等しく神様に生命いのちを与えられ、 この世に出現したにも関わらず、人類だけの欲望を前面に出して他を省みない生活(神の御意向に背そむく生活)をしてきたことで、秩序が乱され有史以来 考えられない事態を招いている・・・と思えて仕方がないのです。このことに ついて、総裁・谷口雅宣先生は新年のご挨拶の中で「自業自得」という言葉 を使ってお示しくださいました。全人類は今からでも心を切り換え、ライフ スタイルを変え、一切大調和の世界に進み行く生活を心がけるように努力しなければなりません。ありがとうございます。

感謝合掌

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